東日本大震災について

東日本大震災は2011年3月11日14時46分に発生したマグニチュード9.0の地震です。

震源は宮城県の東南東沖約130キロ地点で震源の深さは24キロでした。

規模を示すマグニチュードが9.0以上を記録したのは日本の観測史上初めてで、日本の観測史上最大の規模の大地震です。

世界中で観測されている大規模な地震の中でも発生した2011年当時ではカムチャッカ地震と並んで世界の観測史上で6番目の規模です。

この地震による死者行方不明者は18000人を超えていて、負傷者も含めると24598人でした。

人的被害では10万人以上の死者行方不明者を出した関東大震災に次ぐ被害で、一度の自然災害で1万人以上の死者行方不明者を出したのは戦後初めてです。

死者の90%以上が溺死による死亡なので、津波による人的被害が多くを占めました。

揺れによって建物が倒壊したり、火災が発生した事で亡くなった人の割合は全体の5%ほどになっています。

最大震度を記録した宮城県では津波の被害も甚大で死者行方不明者は宮城県だけで10000人を超えました。宮城県に隣接する

岩手県でも広い範囲で震度6強や震度6弱といった強い地震による揺れと津波の被害を受けて死者行方不明者は5000人を超えています。

さらに福島でも1500人を超える死者と行方不明者が出て、福島にあった東京電力福島第一原子力発電所が14メートルから15メートルの津波の被害に遭いました。

原発事故の影響

福島の原子力発電所の被害は甚大で1号機から5号機までの全ての電源交流を喪失した事により原子炉の冷却ができない状態に陥ります。

これによって1号機から3号機のメルトダウンが起きて大量の放射能漏れを引き起こす重大な事故に発展していきました。

この時の原子力発電所の事故は国際原子力事象評価尺度では最悪レベルの7に位置づけられていてチェルノブイリ原子力発電所事故と同じレベルの評価です。

放射能漏れによって周辺地域の住民は避難を余儀なくされて移住制限区域が設けられました。

東北電力管内では地震の影響で広範囲で停電が続く状況でした。

福島電子力発電所の事故の影響もあって東京電力管内でも停電が長く続いて、電子力発電所の事故を受けて他の地域の電子力発電所も停止する事が決まりました。

福島原子力発電所も含めて複数の発電所が停止した事で電力供給が不足した為に東京電力管内では計画停電を実施して電力の節約を行いました。

地震による経済的な損失も非常に大きく株式市場では株価の大暴落が起きて、震災による失業者は推定で約12万人になっています。

東北地方の大きな被害を受けた地域では経済活動を通常通り行えない状況が続いた事で、関連する全国の企業が影響を受けました。

これによって引き起こされた経済損失は日本政府の発表だと16兆円から25兆円で、世界銀行は約19兆円と推測するなど非常に大きな損失が出ました。

被災地の復興にあてられた10年間で約23兆円にのぼります。

地震後の被害について

大規模な自然災害が起きると治安が急激に悪化するケースが多いものの諸外国で見られるような暴動などは起きませんでした。

しかし被災地域では窃盗事件が増加して現金窃盗だけで6億円規模の被害が出ました。

被災地を狙った犯罪だけでなく、東日本大震災の募金をうたった詐欺が全国で確認されています。

東日本大震災の前には比較的大きな地震や群発的な有感地震が発生していて、まず2011年3月9日に三陸沖でマグニチュード7.3の地震が起きました。

これが東日本大震災の前震とされている地震で、宮城で最大震度5弱の揺れを観測しています。

この3月9日から本震発生の11日までの間に有感地震だけでも150回以上が発生しました。

しかし当初は3月9日のマグニチュード7.3の地震が本震でその後起きている150回を超える規模の小さい有感地震はその余震だと考えられていました。

その中で3月11日の14時46分にマグニチュード9.0の大地震が発生した為に3月9日からの一連の地震は前兆現象であった可能性が高いとされています。

本震が発生してから数年間の間でマグニチュード6.0を超える余震だけで10回以上起きています。

マグニチュード9.0にもなる地震の影響は本震後10年以上続くと予想されます。

東北地方の太平洋側はこれまでの頻繁にマグニチュード7クラスの地震を引き起こしてきた地域で、20年から30年に一度のペースで発生してきました。

内陸地震も比較的起きる地域で宮城県では2003年にも震度6強から震度5弱の地震を5回記録する群発地震が発生しています。

津波も過去に何度も記録されている地域で地震が起きやすい海域でさらに地形的に津波の被害を受けやすい土地でもあります。

東日本大震災が起きたエリアでは長期予測で30年以内に規模の大きな震災が来る可能性が高いとされていましたが、予想されているのはマグニチュード7クラスでした。

福島原発の問題も時間とともに忘れ去られていますが、今でもアトックスなどのたくさんの企業が原発廃炉へ向けて頑張っています。
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最終更新日 2025年5月12日